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更新日:2018年1月1日
本荘蓮花寺構居跡は播磨町北本荘七丁目に所在する遺跡です。幻の阿閇城跡の候補地の1つにもなっている遺跡です。昭和37年に土地改良事業が行われるまで蓮花寺周囲には堀が巡らされていました。下の昭和35年の空中写真でも明らかですが、地元の方々は遊んだり藪蚊に悩まされた記憶が残っているそうです。蓮花寺東側で発掘調査を行い、堀跡を再度確認しました。堀・溝や当時の陶磁器が出土しました。調査成果はそれだけにとどまらず、それ以前にも蓮花寺周辺で生活していることが明らかになりました。その一部を速報展で展示しますので、弥生時代から近世に至る先人の足跡をご覧ください。
●堀跡
東側と南側で堀跡を確認しました。堀は最大幅8.2メートル、深さ1.2メートルを測ります。断面の形状はV字形で60°前後の急傾斜を呈しています。東側の堀は底に幅0.5メートル、深さ0.3メートルの箱形の溝がありました。底から0.5メートル前後までは植物遺体を多く含む層で、戦国期に近い時期と思われます。その上は堀が埋められるまでと時期幅があり、浚渫などが繰り返されていたのでしょう。肩部近くには杭列が認められますが時期は断定できません。堀の外側には盛土が施され土塁状になっています。上面が削平されていましたが、幅3メートル以上あります。
●弥生時代の遺構
溝跡と土坑を調査しました。溝跡は自然のものと人工のものがあります。最大幅1.4メートルで深さは0.3メートルと浅いものです。弥生土器と石錘が出土しています。土坑は14基確認しました。そのうちの2基から比較的多くの土器が出土しました。特にイイダコ壺が多く含まれているのが特徴です。イイダコ壺のほかに壺・甕・高杯・器台が出土しました。点数は多いとは言えませんが、いろんな器種が出土しています。この時期の土器を考えるうえで良好な資料です。
1961年の蓮花寺周辺空中写真
東側堀(東から)
出土イイダコ壺
名称 |
播磨町郷土資料館 |
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住所 |
加古郡播磨町大中1丁目1番2号 |
電話番号 |
079-435-5000 |
ファクス番号 |
079-437-0135 |
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